いわり

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お茶の時間で繕いを 6月 梅雨に愉しむ「玉露」

お茶の時間で繕いを 6月 梅雨に愉しむ「玉露」

上質な「玉露」でお茶の時間を愉しむ

じめじめとした梅雨、お日様の光が待ち遠しこの季節、お家でゆっくりと上質なお茶の時間を愉しむ。

 

しっかりと沸騰させたお湯を花びら型の湯冷ましへ移す。

小さな急須は持ち手がなく、明らかに温度が低いお茶を淹れる形。

深く濃い緑色のお茶の葉は艶があり、まるで上質な海苔のような香り。

小さな茶器には似合わないたっぷりの茶の葉を入れ、人肌に冷ました湯をお茶の葉全体が浸る様に入れる、

ふたをして葉の広がりを想像しながらじっくりと抽出。

 

一滴で舌の上に広がる甘味、まるで水たまりに甘い花の蜜をポトリ、と落としたように

ぱっと広がる旨みは、まさに玉のしずく。

 

玉露とは煎茶よりもより多くの旨みを蓄えられるように、茶摘みの20日ほど前から茶畑に覆いをかぶせ、光を遮り、育てたお茶。

真っ暗な覆いの下でお茶の葉は光欲しさにその葉肉を一身に広げる為、薄く柔らかな葉に育ちます。

淹れ方は、その上質な旨みを存分に味わえるように、一煎目は50度程の湯を使い、じっくりと旨みを引き出し

とろりとした味わいを楽しむ。

二煎目は少し温度を上げて同じ旨みと爽やかさを併せ持った味を。

最後は熱い湯を入れ残りの成分を出し切り、香りも楽しむ。

3煎違う味わいで頂く事で、高級な玉露を余す事なく楽しむ事が出来ます。

玉露の急須は宝瓶(ほうひん)という、取っ手の付いていない物を使い、

手のひらで包みこむように淹れます。小さな茶碗はまるでおちょこのよう。

こんなに小さな中に半分ぐらいの量のお茶を頂くのですから、おのずと少しずつ口に含んで味わう事になる。

茶器の形はお茶の楽しみ方に合わせているのですね。