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2020.01.01
ひとりごと
お茶の時間で繕いを1月「年の初めは願いをこめて大福茶」
年の初めに 願いをこめた日本茶
まぶしい光が差し込み目覚める頃、外はキンッと冷えた空気、いつもと変わらない朝が始まるが、それは新しい年の幕開け。子供の頃から大晦日と元旦の間には、ひと月分程の時間が流れているように感じていました。
明けましておめでとうございます。
慌しく過ぎた年末。時間の流れの速さを感じながら、今年も新たな年の始まりです。
新しい年の幕開け、京都では古くから伝わる大福茶が、空也上人ゆかりの寺「六波羅蜜寺」でふるまわれます。飲めば一年の悪疫から逃れられるといい大勢の参詣者で賑わいます。
大福茶とは、村上天皇の治世に京に疫病が蔓延した時に空也上人が大ぶりの茶碗に梅干入りのお茶をふるまったところ疫病が下火になり、その後、村上天皇が正月元旦に同じお茶を服して人々の無病息災を祈ったというお茶です。
王が服す茶で「王服茶」ともよばれ、これが「大福茶」と呼ばれるようになりました。
今では大福茶の形も様々で、梅、昆布、豆など、縁起物を入れたり、お正月なので少し金粉を浮かべたりするものもあります。
年明けの最初に、お屠蘇より先に大福茶が京都では当たり前の行事になっているようです。
また、新年、家族が揃ったお茶の間では、おせち料理をいただき、そのあとにお抹茶を点て、お正月のお菓子「花びら餅」と一緒にいただくというご家庭もあります。
どちらにしろ、新しい年に、ゆっくりとお茶をいただくのは、背筋もぴんっ、と伸びて気持ちの良いものですね。願いを込めたいっぷく、ぜひお試しください。